子どもの心を育てるには思考を広げてあげること

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絵本の絵を写した紙に、子どもたちと絵の具で塗り絵をしました。

一番下は私の色付けです。

 

 

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子どもが、うさぎの顔に緑色を塗り始めた時、

その次に、うさぎの体に黄色を塗り始めた時、

私は口を出さずには居られなくなりました。

 

 

あ、うさぎの体は白だよ!

ほらほら、絵本の真似をするよ!

 

 

 

私はそう言いたい気持ちを、頑張って、

飲み込みました。

 

代わりに掛けた言葉は「うさぎの顔は緑?」「そうか、それもいいね!」でした。

 

 

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答えを知ってる場合、人は違う道を通りたくなくなります。

もし親しい関係にある人が違う道を選びそうなときは、正しい道へと導きたくなります。

それが人情というものですし、親心も同じです。

 

そんな時、私はなんでもかんでも「それは違う」と否定する言葉を言わないように心掛けています。

 

 

ピアノレッスンの場合は、「聴かせてくれてありがとう」「出だしが良かったね」「後半も練習が進んだね」と必ずプラス言葉の前置きをしています。どんなに直して欲しいところがあった場合でも、一言目はプラス言葉をかけています。

もちろんそのあとは直しに入りますが。

 

 

1曲を最初から最後まで先生の前で弾くというのは、実はとても緊張をすることなのです。

 

弾き終わった生徒さんは、練習したところは上手く弾けてたかな?先生は何て言うかな?とドキドキです。

 

そんな状態の子には、まずはねぎらいの言葉を掛けたいと思います。

レッスンに来て大丈夫だったと安心してもらったら、そのあとはもっと上手に弾けるように、一緒に特訓です。

 

 

塗り絵も同じです。

子どもは歳が上がると大人の顔色を見ることができるようになります。緑色で塗りたい!!うさぎに緑色を塗ったら、お母さんは何て言うかな?と。

 

大人はもちろんうさぎの顔が緑だと変だと感じますが、まずは子どもの欲求を受け止めてるのが先だと思います。そして「そういうのもいいね」と大人が言えば、子どもは安心して次の思考を続けます。

 

 

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今回は、子どもたちがうさぎに色を塗ったら、私の思い通りにはなりませんでしたが、逆に私は子どもが「こう塗りたい」という欲求を知ることができました。

 

みんなで塗った絵を並べて貼り、遠くから見たら、あら、なんだか個性的でいいなと思いました。

この塗り絵で、私はかろうじて我が子の思考を広げられたのだと、その時安堵しました。

 

 

これからもプラス言葉をどんどん見つけて、大人の自分も訓練していこうと思います。

 

 

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ニコニコ先生日記

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