発表会の進行

さて今回は「ピアノ発表会の進行」で私が心掛けていることを書いてみます.

 

 

1・発表会は毎年行う(参加は任意)

2・生徒の参加費は1レッスン分

3・「発表会は評価する場ではない,レッスンの延長に舞台で演奏する機会があるだけ」という価値観に限定する

4・参加生徒が少なくても発表会は他教室と合同にしない&ゲスト演奏はいらない

5・発表会用の曲の練習期間は3か月以内

6・弾くのは2曲,ソロと連弾

7・発表会進行は生徒の保護者に頼まない

8・経費削減は舞台以外に

 

順番を付けていますが,上位はより心掛けていることです.

 

下記で詳しく書いてみます.

 

 

 

 

個人ピアノ教室の「ニコニコピアノ教室」を例に

 

1・発表会は毎年行う

個人ピアノ教室は大手音楽教室と違い,発表会を行うか行わないかも教室によって異なります.2年に一度のところは間にサマーコンサートやクリスマスコンサート等を挟んでいるところが多そうです.私からすると,コンサートにかかる準備(生徒も教室側も)が練習を妨げるので大きな発表会の間のミニ発表会は必要ないと思いました.

また,1年半に一度のところは学年制の生徒からすると発表会がない年が出てくるのでカウントしにくいことが挙げられます.教室側からすると大勢の生徒を指導するのには1年半がベストなのかもしれませんね.

以上のことから,ニコニコ先生の教室では「1年に一度」と発表会を設定しています.

生徒は前年と比べてどのくらいピアノが弾けるようになったかを把握しやすいですし,

教室側は発表会以外の舞台演奏の場を設けない代わりに,年に一度のスタンダードな発表会は習熟度確認の場として設ける必要性があると認識しています.

ニコニコ先生の開催実績は2018年11月,2019年8月,2020年12月です.

間に妊娠・出産があっても,コロナ禍でも開催できました.

 

 

2・生徒の参加費は1レッスン分

1回の発表会にかかる参加費は教室によってピンキリですね.ニコニコ先生の教室では発表会参加者1名につき3,000円を徴収しています.

この金額に至った経緯は,NYに住む大学時代の友人の影響が大きいです.彼女は街の楽器店が運営する教室の講師として働いています.発表会は年に2回,サマーコンサートとクリスマスコンサートがあり,楽器店のホールや街のレストランでといったスタイルでコンサートをするのだそうです.司会進行は生徒の指導者がコメントを入れ,最後に講師演奏もあるそうです.参加賞はツリーのオーナメントで参加費は1レッスンの料金と聞きました.生徒もその保護者も”気楽に”参加できて良いなと思ったのがきっかけです.そこから海外の個人ピアノ教室の発表会はどんなものなのは調べ,自分の教室に反映しました.

私は「ピアノ発表会」が特別である必要がないと思っています.” レッスンとは環境を変えて演奏を披露しましょうね ”というコンセプトで行いたいと思っているので,発表会を設定する際,参加費が特別価格でないことに 注目しました.

日本では会場費を抑えられそうなピアノが置いてあるサロンや教会が少なく,楽器店のホールか公共施設のホールくらいしか行える舞台しかありませんが,参加人数に応じて会場を選ぶしかありませんね.(ニコニコ先生は参加費を2,000円にするのが目標です!)

ニコニコ先生の会場実績は,第1回発表会は参加者6名で楽器店のホール,2回目は参加者8人で同じく楽器店のホール,3回目は(コロナ対策のため)参加者11人で公共の観客席400席のホールを借りて行いました(観客は集計の結果50名でした).

 

 

3・「発表会は評価する場ではない,レッスンの延長に舞台で演奏する機会があるだけ」という価値観に限定する

発表会や音大での試験を幾度と経験してきたニコニコ先生ですが,毎回その場に緊張してふわふわ状態で終わる.がオチでした.なぜなのか.舞台慣れをしてないからです.何度も舞台には上がっているのに!・・・原因はモチベーションでした.

私は発表会を特別視しすぎていて,それによって今後のピアノ人生が左右されるくらい毎回思って臨んでいました.もちろん舞台での演奏がボロボロだったら音大の成績は良いはずがありませんが,大事なのは演奏です.評価ではないのです.

私は自分で発表会を開催することになって1番生徒に伝えたいことはこれです.

「発表会は評価する場ではない,レッスンの延長に舞台で演奏する機会があるだけ」ということです.この価値観に限定することに着目しました.

ニコニコ先生が行った改善点は以下です.

演奏する生徒は舞台わきの袖幕からの入退場を辞めて,舞台下に置いた階段から上り下りして入退場をします.その横に講師が着席していて,生徒の入退場から演奏中もずっと見守ることができるようにしました.教室でも練習と同じようにしたことで,生徒は「レッスンの感じと同じ.ピアノが舞台の上にあるだけ.」と思ったのではないでしょうか.講師席は舞台下りて観客席1列目の端に設置しました.舞台の明かりで手元は十分に明るくて司会でプログラムを読むのに問題はありませんでした.

この方法で生徒が10回いや5回でも発表会を経験した後にどこかで試験を受けたとしても,私のような”発表会だけ緊張ばくばく”は軽減されるのではと考えています.

第3回発表会後の生徒さんの向上心が高めでした.

生徒感想

「次はこの曲が弾きたいです」

「このメロディー弾ける~」

「前に弾いた曲を復習してきました」

「将来は音大に行きたい」

「最初は緊張していた子も徐々にいつもと同じような雰囲気で弾けたんじゃないかしら.先生が近くで声を掛けてくれてたから.」

「ピアノを楽しみます」

 

 

4・参加生徒が少なくても発表会は他教室と合同にしない&ゲスト演奏はいらない

これは自分が生徒だったら他人(他教室のこと)に演奏を聴かれたくないなと思ったのが1番で(コンクールじゃないんだから!),2番目は合同にすると全体の時間が膨れ上がり聴いてる生徒がしんどいということです.合同にすると会場は教室双方の中間地点や,会費に余裕が出てくるので良い会場を求め遠方を選びがちです.生徒からするとやや迷惑ですね.合同発表会は待ち時間が長くて兄弟がいる家庭は困ると意見が寄せられたので,煩わしい合同発表会はなしに決めました.

もう一つ肝心なのがゲスト演奏の有無

いりません.コストがかかるのが1番の理由ですが,大切なのは生徒の発表会であって,他の誰の演奏会でもないということです.OBにしても今の生徒さんにとっては他人,講師の友人の演奏を聴くより,生徒が習っている先生の演奏だけでいいのでは?と思い,ニコニコ先生は講師演奏をプログラムに入れています.講師演奏の順番は,生徒のソロ演奏の最後です.綺麗に1部を終え,2部は全員が連弾をするためです.

ちなみに,第3回から講師演奏の暗譜をやめました(暗譜が得意な人はぜひ暗譜でどうぞ!).雑念を取り払ったおかげでピアノ人生で一番楽しい演奏が出来ました.

 

 

5・発表会用の曲の練習期間は3か月以内

ピアノを習っている期間によって2か月~3か月と変わってきますが,ニコニコ先生の生徒さんはピアノを習い始めて半年の姉妹二組は指の位置を勉強しながらソロも連弾も2か月半,習い始めて1年弱の生徒さんはソロ,連弾2か月,仕上がってからは並行してほかの曲も練習してました.転入して3か月ピアノ歴4年の生徒さんはソロ3か月,連弾1か月,高校生のピアノ歴の長い生徒さん(ニコニコ先生のところでは発表会2回目)はソロでベートーヴェンテンペストを3か月半(最後まで暗譜よく頑張りました!),連弾はモーツァルトの4手のためのピアノ・ソナタ作品381ニ長調第1楽章を3か月,その間ツェルニー40番はどんどん進めていました.

これは生徒が実際に発表会で演奏する曲を決定して練習をした期間です.

上記のことから,ピアノは1曲を仕上げるのにとても時間がかかることが言えます.発表会のための2,3曲を3~5か月も弾いていては1年間で弾ける曲が減ります.せめて発表会の曲の練習中も小品のピアノ曲や練習曲などを並行して弾いてもらいたいと考え,ニコニコ先生の教室では練習開始は皆さん「3か月前から」としています.

 

 

6・弾くのは2曲,ソロと連弾

ピアノを習ううえで大切なのが協調です.

ついつい1人で練習していると自分の演奏はどうかな?と集中しがちですが,ピアノは様々な楽器とコラボも出来ますし,合唱や劇の伴奏も出来ますし,歌手はよく弾く語りしていますよね.ピアノ教室でも”アンサンプルを!”ということで,主に発表会の連弾に位置付けをして協調の練習をしています.発表会に参加しない生徒さんにも年に一度は練習の期間を設けるようにしています.それほど連弾は大切な分野です.

反対に,発表会ではそれ以外の協調は求めません.参加者全員で合奏やピアノ以外(低年齢児にカスタネット等)での楽器での参加(ましてや客席を巻き込んで合唱なんて!)求めません.ピアノ教室なので全員がピアノ演奏に限定したいと考えています.また,合奏等は幼稚園,小学校,中高でも行うので,ピアノ教室で習う必要性は低いと考えています(クリスマスの歌を覚える時間をピアノ曲を2.3曲知る時間に充てたいです).

 

 

7・発表会進行は生徒の保護者に頼まない

私が保護者の立場ならぜひ引き受けたくないなと思い,司会進行は出来る限り教室運営側で賄うように心がけています.逆をいえば,賄えるくらいの内容ということになりますが・・・第3回発表会では保護者の一人がお手伝いを率先してくださいましたが,これはとても助かりました.私も学生の頃アナウンスのお手伝いはしていたので,一人お手伝いがいると助かることを学びました.

第3回ピアノ発表会実績,司会進行はニコニコ先生,受付とビデオ・写真撮影はニコニコ先生の夫,舞台で椅子や足台の上げ下げは1名保護者の方にお願いして,会場の設営はニコニコ先生と夫と,その他は会場の舞台スタッフさん3名で行いました.十分でした.

 

 

8・経費削減は舞台以外に

発表会会費の使い道でいちばん無駄だと思ったのはピアノ発表会の参加賞が雑貨ということです.生徒さんは喜んでくれるでしょう.でも母親になったニコニコ先生は雑貨の選択には厳しくなりました(笑).ということでニコニコ先生は発表会の参加賞を花束にしています.当時生徒だった私が参加していた発表会では,ソロを弾き終えると母だったか父だったか,,花束をもって舞台前まで渡しに出てくれました.今日のために選んでくれた花束,ありがとう.とピアノ演奏で躓いた照れもありながらも,嬉しい気持ちでいっぱいでした.花束をもらうという経験は日常生活の中でそうそうないので発表会の目玉にしました(そこかい!).花束を参加賞にすることで,保護者の方の花束の準備はいりませんし,生徒さんも花束を受け取る練習も出来て,当日は皆が嬉しい気持ちでいいかなと思い採用しています.近所の花屋さんで花束1つ1,000円で作ってもらっています.

お花は舞台を華やかに演出しますから,舞台に飾るお花も用意します.ニコニコ先生は楽器店のホールではアレンジ5,000円,公共施設の大ホールではスタンド1段10,000円で用意をしました.

記念になる集合写真も参加賞に含みます.撮影は夫,現像はプロが修正をきちっとしてくれるので近所の写真屋さんで1枚700円で印刷してもらっています.

ここまでは,大切にしたい発表会の舞台の話でした.反対に,経費削減になるところはお金をかけないことにしています.1番にプログラム,これはニコニコ先生が作成しています.2番に衣装,これは講師がドレスだと先生の演奏会と勘違いするためです.ニコニコ先生は白のシルクのブラウスにウエストぎちぎちの黒のロングスカートです(体型が変わるまで同じものでいきたいと思います!)

 

 

 ☆

 

 

以上です.

 

私が小学生のころから幾度と発表会を経験してきて感じていたこと,音大に入り何度も試験や舞台を経験し感じたこと,卒業後に携わった個人教室とお手伝いで行った発表会や講師仲間の話をもとに,今のニコニコ先生の教室のピアノ発表会の進行が設定されました.

ここまでいろいろと書いてきましたが,ここに書いたのは「ニコニコ先生が運営している個人ピアノ教室」の話です.

読者の方は「いろんなやり方がある」ことを知ったと思います.

もっともっと華やかなピアノ発表会を望む個人教室や生徒さんはたくさんいますし,発表会なんてしません!まったくお金を掛けたくないと思う個人教室や生徒さんもいるはずです.

自分のピアノ教室を作る前に他教室のHPやブログも読みましたが,ピアノ発表会についてはっきりとした金額や手順がなかったので,いつか自分の発表会を紹介できればと思っていました.

 

1・発表会は毎年行う(参加は任意)

2・生徒の参加費は1レッスン分

3・「発表会は評価する場ではない,レッスンの延長に舞台で演奏する機会があるだけ」という価値観に限定する

4・参加生徒が少なくても発表会は他教室と合同にしない&ゲスト演奏はいらない

5・発表会用の曲の練習期間は3か月以内

6・弾くのは2曲,ソロと連弾

7・発表会進行は生徒の保護者に頼まない

8・経費削減は舞台以外に

 

 

ニコニコ先生のピアノ教室は「公文教室のような地域のピアノ教室」を目指しています.

ピアノの勉強を通して「読み・書き・弾く・歌う」が出来きるようになり,「ピアノを勉強と思わず楽しいから学びたい!」をコンセプトに運営できたらと思っています.

コンクールには手を付けていませんが,生徒の皆さんはそれぞれに志をもって通っています.生徒一人ひとりの成長の手助けができる事に感謝して,書き終えます.

 

教室のコンセプトと生徒の習う目的が一致することを願って.

 

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写真は第3回ピアノ発表会会場と参加賞の花束 

 

2021年1月5日

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ニコニコ先生日記

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